体幹トレーニングについての3つの誤解
前回に引き続き、体幹トレーニングについて。
下記の「3つの誤解」のうち、今日は今日は②がテーマです。
①体幹トレーニング=腹筋を鍛える という誤解
②体幹トレーニング=苦しい体勢でジッとして耐える という誤解
③体幹トレーニング=体幹を固めて安定させる という誤解
体幹トレーニング=苦しい体勢でジッとして耐える という誤解
体幹トレーニングといえば、片手片足をあげたり、アクロバティックな体勢ででジッとして耐える、というイメージを持たれている方も多いと思います。
疲れてプルプルしてきても、頑張って耐える。
「え、そんな体勢でジッとしていられるなんて凄い!!」
と思うようなポーズで耐える=体幹トレーニング というイメージ、ありますよね?
確かに体幹が強い方は、そのような難しいポーズでジッとしていることも可能です。
では、なぜそれが誤解なのでしょうか?
いわゆる「体幹トレーニング」でジッとして耐えるのは何のため?
ジッとしているのに疲れるトレーニングでは、筋肉は等尺性収縮をしています。
そのため、関節に負担をかけず安全性に最大限配慮したトレーニングを行いたいときには、とても有効です。
私もトレーニングメニューに組み込むこともあります。
ですが、パフォーマンスアップ、日々を快適に過ごしたい、不調を改善したい、という目的のための体幹トレーニングとしては、実は最適ではありません。
体幹トレーニングで一番大事なこと
これは次回の、③体幹トレーニング=体幹を固めて安定させる という誤解 とも繋がります。
体幹の機能を最大限高めたいのであれば、ジッとしていてはいけません。
なぜか?
体幹の機能で最も大切なことは、いかに効率的に「動くこと」をサポートできるか、ということだからです。
トレーニングの原則で、「特異性の法則」というものがあります。
この法則は、目的に適したトレーニングをする必要がある、というものです。
動くための機能を高めようとしているのに、ジッとするトレーニングをする、ということは矛盾していますよね。
なので、体幹トレーニングで一番大切なことは、「動くこと」だと私は考えています。
まずは呼吸法とバランストレーニング
本来持っている体幹の機能が、うまく働かなくなっている場合、機能を高めるには、いくつかコツがあります。
カイロプラクティックの施術が有効ですが、今回はトレーニング=アクティブケアの視点で。
アクティブケアの場合、呼吸からアプローチすることもありますし、バランストレーニングをすることもあります。
バランストレーニングというのは、あえて不安定な状態に体を置くことで、無意識に体幹深層部の筋肉を活性化させることが目的です。
バランスボードの上に立つなどして、行います。
この時、「ジッとしよう」と身構えるのではなく、楽に立てる重心位置を探しましょう。
力みなく立てるようになったら、腕を振るなどして、あえてバランスを崩してみます。
他の人に少し体を押してもらうのもいいでしょう。
バランスが崩れると、反射的に立て直そうとしますよね。
この、反射的に、無意識に立て直すという機能こそが、パフォーマンスアップにつながる体幹機能です。
ただ「ジッとしている」ということとの違い、お分かりいただけたでしょうか?
今日のお題は、「②体幹トレーニング=苦しい体勢でジッとして耐える という誤解」についてでした。
次回は「③体幹トレーニング=体幹を固めて安定させる という誤解」について投稿します。
それでは!